RYOMADNA

119. 慶応3年11月11日付林健三郎

慶応3年11月11日付林健三郎

十日御認の御書、十一日ニ相
達拝見仕候。段〻の御思召
能相わかり申候。そが中ニも
蝦夷の一条は別して
兼而存込の事故、元より
御同意仕候。別紙二通此
度愛進ニさし送り申候間、
内〻御一覧の上、其上を封じ
御送り可被成、然レバ愛進
より何ぞ申出候べしと奉存候。
其上御考可被成、私儀も
ひまを得候へバ下坂可仕、
外に用向も在之候。
○扨、今朝永井玄蕃方
ニ参り色〻談じ候所、天下
の事ハ危共、御気の毒とも
言葉に尽し不被申候。
大兄御事も今しバらく
命を御大事ニ被成度、
実ハ可為の時ハ今ニて
御座候。やがて方向を
定め、シユラか極楽か
に御供可申奉存候。謹言。
 十一月十一日
龍馬
追白、彼玄蕃ヿハヒタ同心
ニて候、再拝〻。


[現代語・意訳]

10日に書かれた手紙は、11日に私に届き拝見いたしました。貴兄の段々のお考えはよくわかりました。その中でも蝦夷地開拓の一件は、以前から考えていたことなので、当然同意いたします。
別紙の2通は、このたび愛進(沢村惣之丞)へ送るものなので、内内にご一覧の上、手紙に封をしてお送りください。そうすれば愛進から何か申してくると思います。
その上でお考えください。私の方も暇ができましたならば、大坂へ下ります。ほかに用事もございますので。
◯さて、私は今朝、幕臣の永井尚志方へ参りまして、いろいろと議論をいたしましたところ、天下のことは危ういとも、幕府はお気の毒とも言葉には尽くせない状態です。
大兄も、今しばらくご自身の命をお大事にしてください。しかしながら、実は行動をおこすべき時は、まさに今なのです。やがて進む方向をさだめ、それが修羅の道か極楽の道であろうが、先生とお供いたすつもりでございます。謹言。
11月11日  龍馬
追伸、かの永井尚志ですが、私と本当に意見が一致しました。再拝


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